
ⓒNana Takanawa FUKUMARU-SHOUTEN
世界中の人が、日々イルカや海亀なんかと泳げる環境に当たり前にいたら
世界はあんまりへんなふうにならない、
この星は今ほどひどくはなってない、んではないだろうか、って思えた
もちろん熊とかゾウとかゴリラとかと、触れ合うほどに近くでフレンドリーに過ごせるのなら、それでもそう思うに決まってるのだけど
違う種の生物同士が同じ水にたゆたう、
地上では、大きな野生種がこんなふうに交じり合う中に自分も居させてもらうことは、そうはないだろう
海と地上はそのあたりが違うように思う
自由なような、太古に忘れてきてしまったような、浮遊感をともなって
イルカと、海亀と、さかなたちと、いっしょに泳ぐ
すれちがったり、正面から見たり、横にならんだり
他の種族に存在を許されてる感じ、それだけでいい
地上とは、違う質の平和の感覚につつまれる

ⓒKazuaki Ichikawa
移動途中のイルカの群れに遭遇
気がつくと周りはイルカだらけ
瞬間、群れの仲間の一員に
みんなすぐそばを、あたりまえに、普通に通過
あかちゃんが、手をのばせば触れられる距離でクルン、って一回転してくれた
この人潜れないんだなー遊べないんだなーって、いろんなイルカがこっちを見る
迎え入れ、そしてまた彼方に消えていくイルカたち
海亀もまた、とくにこっちを気にもせず
大きな手を拡げたりたたんだり
しばらくうしろについて泳ぐしあわせ

ⓒNana Takanawa FUKUMARU-SHOUTEN
水の中の動きはみんななめらかで、おおらかで、ダイナミック
美しい
ごくふつうにあたりまえに出会って、そこにいっしょに居る、
それだけでほんとにうれしい
みんな、どうぞその命を全うできますように
でも悲しい話
海水の化学物質汚染で、イルカには水銀が凝縮してたまっているそうだ
海亀もしかり
魚も激減しているという
命の多様性は奇跡
人間の存在がその多様性をおびやかしている
他の命が在ることのなかに自分は在る
すべてはやがて繋がる
海水というひとつの奇跡の物質に包まれていると
ただいるだけでボーダーをはずしてくれる
気の満ち満ちた世界
彼方の鯨ともやがてつながる予感・・
海へ流れ落ちる滝をまとった御蔵島への旅は、しばらく私の中の体液に宿る
この夏、もっと潜れるようになりたいな。
xusa
*写真はどれも御蔵島のふくまる商店さんで買ったポストカードを使わせていただきました。
あまりにもこのとおりでしたので。
- 2010/07/30(金) 12:30:41|
- 旅
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7/30日から表参道と丸の内で真木テキスタイルスタジオの
「美しい布」。
千秋さんとは長いおつきあいですが(私のわがままも長年許容していただき)、今回彼女がスピンドル(糸つむぎの道具)をたくさんもっていたことははじめて知りました。これがこの人の原点なんだあ、と納得。学生のころからハンドスピニンング、それもこういう素朴なやりかたが好きで、織物の旅をした先々で求めたそうです。
単純なつくりだけど、車の原理があって、道具の原点でもありますね。
千秋さんはヒマラヤの麓の新しい工房での仕事があるため、会場にはいませんが、スピンドルたちがかわりにいます。(前半は表参道、後半は丸の内)
私も以前に厚紙と菜箸でつくりましたが、こういう簡単なもので指先から糸が紡がれる様子を感じるのは楽しいものです。

一年と半年たって、かぐれ表参道前庭の街野原は茂ってます。去年とは違う草がやってきたりして、草たちも旅をしているんだなあ。私は7/31土曜日と、8/5,6,8と街野原あたりに顔を出す予定です。 musi
- 2010/07/29(木) 21:25:10|
- musiの仕事
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曇天の荒波 笠をかぶった御蔵島御蔵島へ行ってきた。
イルカの旅・・でも行きつくまで、まさに文字通りの波乱
竹芝桟橋を夜に出た船は早朝御蔵島を通る。
明け方の霧の彼方に見え隠れする御蔵島の姿は荘厳な気配。
気持がしんしんとする。
島全体が一つの山
緑なす断崖絶壁からは幾筋もの滝が海にそのまま流れ落ちる。
その真水に触れにイルカたちが周りに居つくという。
物語のような島だ。
幾筋もの滝は海へと筋となってしたたり落ちる島へ行く度におもう、
その昔小さな木の船しかないころ、外洋の荒波を超えて他の島を目指す、その不安と希望の心もちのこと、
島に生まれて、生涯小さなその島から出ることなく終わる人生のこと、
今こうして好きな時に好きな場所に簡単に行くことができる私たちの時代のよいこと、そして行き過ぎたこと・・
が、なんと
この時代でも、御蔵島へは簡単には行きつけなかった・・!
荒波のため、桟橋に船が接岸できず、島を眼前にあえなく通過、そのまま八丈島へ。。
そんな~
御蔵島へは条件付き渡航だったのだ。がっくり。
そこに見えているのにね。
でも得意の楽天思考、あしたはなんとかなるでしょ、と
最終地、八丈島で下りることにし、翌日の復路にかけることにした。
八丈もまたよし、もちろん。
八丈島に着いちゃった港で底土港のすぐそばの民宿を紹介してもらい、荷物を下ろし、さっそく宿から歩いて2分、港の隣のビーチでシュノーケリング。
ビーチに着くまでは曇っていたのに、浜についたとたん土砂降りのスコール、
ま、どうせ濡れるから、と海にはいったとたん、ピーカンの強い陽射し。
この時季の島の天候はほんとにめまぐるしいね。
八丈の海はうつくしかった。
底まで透明、テーブルサンゴだらけ。
いるいる、蛍光カラーの色とりどりのブダイ系の魚たち、コバルトブルーの小さい魚の群れ、たくさんたくさん
ああ、魚の名前、ぜんぜん知らないんだな。
ビーチは真っ黒の溶岩が砕けたものだし、上から見ていると水は濁っているように見えて、あまり期待せずにいたので予想外に美しい海に、心浮き立つ。
シュノーケル初心者の私も何もおそれはなくなる。
体は心でどうにでもなるもんだ。
すこし潜ったりして水生の生き物にまぜてもらって。
今回の仲間の素潜りの達人たちが魚と混じるのを水面シュノーケルでながめるのも楽しい。
私もこの夏は潜れるようになりたいな。
午後は島さんぽ
元気いっぱいの植物たち
八丈島の各家のエントランスの園芸事情がなんともステキ
人の手がうまく手助けして造り出される園芸的景観の愉しみ

翌日起きてみるとまたしても条件付きの御蔵島渡航、
着岸できるかは行ってみてからでないとわからないのだって。
今朝も往路は御蔵につかなかったらしい。
毎日ドキドキハラハラわくわく
もし御蔵に着かなかったら三宅島で下りようということにして、また荷をまとめて船に乗り込む。
船出から3時間、もう御蔵島は目の前なのになかなか下船の放送を流さない。
どころか着岸態勢にはいってからも、接岸できない場合もある、とのアナウンス。
もう十数メートル先なのに・・
桟橋に大きな波頭がぶつかり砕ける
なるほどこれはむずかしいに違いない。
船客はみなかたずを飲んで接岸係の港の人たちの作業を見守る。
慎重に慎重に。。すこしずつロープをたぐり寄せながら、無事接岸!
さすが、男の仕事だなあ。
バンザーイ!ついに上陸、御蔵島。
乗り合わせたみんなもホッとにこにこ。。
島にWelcomeを受けた瞬間。
ゆるしてくれたんだね。
ありがとう、これからおじゃまするよ、イルカたち、海亀たち、魚たち、森の生き物たち・・
つづく
xusa
- 2010/07/13(火) 11:47:39|
- 未分類
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庭のハンゲショウ(半化粧)7/2、半夏生ず
かつては夏至からかぞえて11日目だったそうだが、現在は天球上の黄経100度の店を太陽が通過する日だそう。
季節の節目のめやすだ。
農家ではこの日までに農作業を終え、この日から5日間は休みとするところもあるのだって。
半夏の日は天から毒気が降るといって、この日にとった野菜を食べてはいけないとか、ハンゲという妖怪が徘徊するなどと言い、この時季に農作業を行うことへの戒めとなっているということらしい。
実際のところどうしてそうなのかは知らないけれど、2年前のこの日、
musiの雑草園で草刈りをしているときに、虫に顔を刺されて腫れ上がり、半分お岩さん状態になって、
その顔で夜遅く車で自宅に向かっていたら、車から煙が吹き上がり、そのまま走れなく何時間も費やしたあげく、
朝方にようやく車両積載車でうちに帰った、というさんざんな目にあって以来、なんだか意識するようになった。
梅雨の真っ最中、たべものもすぐに傷む。
草や虫(アレ、わたしたち?)やいろんな菌もいっせいにはびこり、一年でも最もその生命力が強いとき、
いろんな作用がある、それこそ毒気が強くなる、というのはなんだかよくわかる感覚だ。
うちの庭にはハンゲショウが良く育ち、年々増えている。
湿地帯の環境に近いのか、、
たしかに山の水の多い庭。
今では絶滅が危惧されている場所も多いという。
北川湿地にも群落があったのだが、まもなく土砂で埋められるという運命の中にいる。
庭にいて北川湿地をおもう
xusa
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ああ、そうでした、この時期は土いじりはつつしむべし、だったのに。。。
すっかり忘れて、外仕事をしてしまった。それも猛烈に。
ふだんはあまり蚊にもさされないのに、ヒルにもくわれたし、ブヨにやられたところがしばらくかゆくて。
ちょっと休まなきゃ。
ハンゲショウ、モヨギウエハラにもたくさんいますが、xusaのところみたいに白があまり出なくて、半分化粧というより、ノーメイクです。 musi
- 2010/07/07(水) 00:17:19|
- 七十二候
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ちょうど、レイチェルカーソンの遺稿集をつらつら読んでいたときに、BPの事故があった。
痛ましい記事BPはイギリスの企業だけど、あんな小さな国で、あれほどの油田をもっている。上層部は、仕事も忙しいだろうが、さぞかしお金があるだろう。田園に別荘とかもって、そしてバカンスにはリゾートをきめこんで、美しい海にいったりするんだろうな。
わたしも大なり小なり似たようなもので、告発なんてできる立場でないけど、できるだけ、大きくものをみて、自分で買うものや使うもの、捨てるものを選びたい。
原油は太古の植物プランクトンからできているそうだけど、それがこんな形で海に帰るのは、やはり、人間の技術がまだまだ未熟なんだと思う。技術とはartのこと。musi
- 2010/07/05(月) 18:26:20|
- 自然環境
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雨の中、たんぼ見まわり。
タニシがたくさん。稲も育っている。
ホタルブクロの中に輝くホタルのようなめしべ。

帰り道、たぶん最後のゲンジボタルが3っつ、4っつ、ゆら ゆら 消えいりそうに、でもたしかに光って脈うってとんでいた。
「鳴かぬホタルが身をこがす」
たしか山家鳥虫集、虫鳥集? の歌だったかな。
タニシも鳴かないけど、身をこがしたりはしない。
鶯はいまも声をはりあげて鳴いている。相手がみつからないのかしら。
ホタルはしのぶ恋の象徴で、多くの人々の共感を得てきた、というのを聞いた。
昔はとくにそうでしょうけど、今も、恋というのは(少なくともあるいっときは)、ホタルの光みたいなんでしょう。musi

- 2010/07/04(日) 09:56:09|
- 季節の草虫
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