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草虫こよみ xusa musi coyomi

:::::::::::::::くさ むし そら うみ つち ひかり

被災地の状況

アウトドアライターの鈴木アキラさんが先週末に石巻から帰ってきて情報をくださいました。
連休も石巻にいかれるそうです。

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石巻は報道されているよりもかなりひどい状況です。
テレビや雑誌で報道されている市街地周辺は炊き出しも物資もあるのですが、牡鹿半
島の先の村では先週僕が炊き出しに行った時点でまだ1回しか炊き出しが行なわれて
おらず、被災後ずっと配給のパンとオニギリのみで生活されていました。
そんな村はまだまだたくさんあります。道路の崩落などもあり4WDのクルマでないと
行けないような場所で、報道の手も伸びづらいとは思うのですが、情報の偏りによる
支援の格差が広がっているのは確かです。
東京で見聞きするテレビやラジオの情報だけではずいぶん復旧しているような感じも
受けますが、そんなことは全くありません。人もモノも足りてはいません。

炊き出しに行き、何の変哲もないカレーライスを食べてもらって、自分の親や祖父母
のような歳の方々に深々とおじぎをされてありがとうと言われ、自分がふだんいかに
贅沢な生活を送っていたかよくわかりました。
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これほど情報が蔓延しているのに、それは偏っているのだと、痛感します。思いのおよばないことが世界にはたくさんある。musi
  1. 2011/04/27(水) 17:25:20|
  2. 自然環境

海洋山岳民族の日々

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ひっこしました。
葉山のちょっと南。

毎日、楽しすぎて、面白すぎて、そしてただもう忙しすぎてブログアップもできず。
その間musiさん。ありがとう。

家からも庭からも海だけが見える。
海しか見えない。

明け方、ネコに起こされて窓を開けると朝焼けの海に沈む満月、ピンク色の海面には漁船。
手を伸ばせば届きそう。

これがこの家から望む海。ここがウチ?いまだに信じられないな。

夕方にはダイヤモンド富士。

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朝の光も身を洗ってくれる。

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この家には車がつかない。
海から続く山道の中腹。
車はさらにその上をかなり登ったところに。

日々荷物を背負って絶景ロケーションの道を下りて家路につく日々。
海が目の前なのにひとりで山岳民の暮らしやっている。

これからサイコウの場所での暮らしが始まります。
ここから発信をしていきますね。


xusa








  1. 2011/04/25(月) 11:33:47|
  2. 海辺の生活

小名浜の春

sakura

先日のいわき行きで出会った竹籠職人の西山さんに会いに小名浜再訪。
梅干し用の(梅でなくもいいのですけど)籠もろもろをつくってもらうお願いにいったのだ。
前回はとてもお元気で、こちらがかえってその元気をいただいたのに、4月11日の余震のダメージは大きく、75歳の西山さんはがっかりされていた。それはそうだ。。。私がもし西山さんだったら、どうしただろう。東京から自分より若い人がおしかけてくる。何も片付かず、先も見えず、なのに、奥さんはお茶を出して迎えてくれて、竹の仕事を続けるといってくれた。

今回も案内をしてくれたomoto鈴木さんも余震で鍛冶場に行く道がふさがれたそう。
ラジオからはいまだに身元不明の方の特徴を語る低い声。

でも、何があっても季節はめぐる。
梅雨の前に梅をつけ、晴れて夏土用に梅を干す。そんな日常の仕草をとりもどす道のりへ、西山さんたちとつづけて歩いていきたい。
今年は西山さんのざるで干せますように。

天と地に、祈った昔のひとびとの気持ち、それはさぞかし懸命だった。
地の鎮まりを私も、せつにせつに願います。
いま、いわきは桜が満開。 musi

  1. 2011/04/20(水) 11:22:14|
  2. 自然環境

いつもの朝ごはん、しあわせなとき

4月16日より「かぐれ」の表参道と丸の内店で「赤木明登 ぬりもの」がはじまりました。いろいろありましたが、昨日は当初からの企画「ぬりもので朝ご飯」の会をしました。岩手県出身の方もいらっしゃり、まだあたたかいご飯で朝を迎えることもできない方が多い中、このような時間をもつことの申し訳ないほどのしあわせをかみしめました。

赤木さんの家でのいつもの朝ごはんをみなでいただくにあたって、奥村文絵さんのご協力もいただき、漆と鰹節の共通点など興味深い会話もありました。
イベントなので、いつもよりはゆっくりといただく朝ではありましたが、
いつもの朝を大切な人とむかえられる奇跡のようなふつうのこと……を思いました。

私もあの日いらいつくってなかったこんにゃくを今日はつくろう。この季節さいごの生いもこんにゃく。

musi

  1. 2011/04/18(月) 17:18:49|
  2. musiの仕事

からすのえんどうの先っぽはたべごろです

ちとだけ甘い
からすのえんどうの花あつめながら
わすれたとおもっても、よぎること
いったりきたり
でもゆびさきにさわる青いにおいはたしか
でもずっとよぎることあり
うつむいてからすのえんどうにうもれるも
青いにおいに溺れきれず

「おっ」
となりのみさちゃんがやってきて
「ししくうべ、火、よういしてくれ」
青いにおいはふきとぶ
なみだがでるのはけむいせい

「わしにはなんにもわかんねえよ」

けさ、いのししがおりをこわしたそのことが
みさちゃんにはいちばんどうにかしなくてはいけないこと

musi


けろ
おじさんのお墓に花をそえて水を入れるとカエルがでてきた。この日はそこいらでカエルにあった。
  1. 2011/04/14(木) 10:07:41|
  2. 季節の草虫

ハーブポット

地震津波の前に、秦野から摘んできたクレソンとセリをイギリス製のハーブポットにいれておいたら、あまり世話もしていないのにきれいに育っている。


ぽっと

サボアヴィーヴルでずいぶん前に買ったのだけど、ほんとにハーブを育てたのははじめて。別に育てるつもりはなく、地震がきて、そのままにしていたら、育っていたのです。
今朝、しみじみきれいに育っている、とうれしくなった。
10年以上たって、けっこういい買い物をしたのだと知る。musiにしてはかなり高かったので、なんでこんなもの買ったのだろかと、お金がなくなるとたまに後悔していたけど、価値がわからなかっただけで、こういうことはありがちです。
価値ってなんだろう。

ありがたみ、か。  musi

くあえ
よもぎうえはらでは桑の葉もつやつや出て、サクラ吹雪をうけている。通りがかりの人も見ているよ。
  1. 2011/04/11(月) 21:39:11|
  2. 自然環境

東京福島送電線

東京駅からいわき行きのバスに乗る。送電線とともに走る。
いわき出身のともちゃんが「うちは東北電力だから」という。福島の原子力発電所からの電気は100%東京電力が使う。だから、短絡的にいってしまえば、首都東京がなければ今回のこともなかったのだ。
まるで、チョコレートは地元の人はまったく食べないのにつくってる、というのと同じ。前にだれかが「電気の植民地ですよ」といっていた。

いわきにはいわきナンバーの車しか走っていない。他の県の車は警察か消防くらい。
原子力発電所30km 圏内に近くなると、人影はまばら。

「とにかく一度きてみたら」と康人さんにいわれて、ともちゃんと少しお土産を持って行きました。
「小名浜がんばっぺ隊」のさやかさんにお渡ししました。彼女のツイッター「Suenaga Sayaka」で活動を知ることができます。(ツイッターのリンクの仕方がわからずすみません)


東京からいわきは近い。もし、何か、と思う人は、バスでいって、静かに海辺を歩き、福島産の農産物などを買うことからはじめてもいいかもしれない。 musi

追記
こういうこともあります。
放射能をおそれて人のまばらな福島ですが、興味本位でなく、地元の方と連絡をとって行くのがいいかと思います。

なお福島の農産物は通販でも買えるようになりました。

てっとう
秦野の送電鉄塔(おととしの冬至ごろ)


  1. 2011/04/05(火) 17:19:53|
  2. 自然環境

ミツバチの羽音

うらうらと、
ああ、ほんとうに春が来たんだなあ、という、
風もない、
日ざしのぬくもりに身体の芯もほどく
春らんまん、というこの日には
あの、なつかしい羽音・・!

満開のヒュウガミズキに埋もれたちいさなミツバチたちの一群。
ぶんぶんと羽音であたりは包まれて。

そうだった、こういう日和なんだ、ミツバチたちがくるのって。
この一番しあわせな日にいつもやってくる。
去年は見かけなかったからちょっと忘れてた。

農薬ネオニコチノイドの生態系への害は深刻で、西洋ミツバチは世界的に壊滅状態らしい。
ニホンミツバチはなんとか生き延びているけれど。
農薬から逃れてやっとの思いで巣にたどりついたものの、その入り口で苦しみながら痙攣死をしていく蜂たちの映像に衝撃を受けたのはついこのまえだった。
葉山の「ミツバチの羽音と地球の回転」の映画上映実行委員で試写をして、このネオニコチノイドの映画の上映を次にやろうか、と話していたのだ。

そのすぐあとに中国電力の上関原発工事がいきなり深夜に始まり、葉山から皆次々と現地に行き、上映は延期に。
さらに山口から帰ってきたら、今度は震災。

今、誰もがもうすでに感じていると思うけれど、物事はものすごいスピードで展開していく。
大きな符合や合致もつぎつぎと。

そのなかで自然界の営みは、その時がくれば確実に運行していく。
それを司るもの
そしてこの日常を送ることのできる日々に
ただ感謝をし、ぬくぬくの日ざしに浸る。

この世界に生きている時間を感じてあじわって。

津波と放射能に傷ついた、そして身罷(みまか)った、すべての命に愛と光を
  
xusa

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  1. 2011/04/01(金) 23:01:42|
  2. 季節の草虫