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草虫こよみ xusa musi coyomi

:::::::::::::::くさ むし そら うみ つち ひかり

イルカたちと南極の水

今夜の三日月夜の海は、ため息が出るほどきれいでした。

今はもう居ないけれど、戦争前まで、葉山の海にもイルカたちは来ていたそうです。
沖でよく跳ねていた、と仲良しの老漁師さんが言っていました。

去年webのニュースでミサイルを背負わされたウクライナの軍事用のイルカの写真を見て衝撃を受けました。
ヒトはなんてひどいことを考える動物だろうか、と。

届くかどうかなんて考えず、
そうした囚われのイルカたちに、思いを送ってみました。
あなたたちのことを思っている、と。

そして今日はさらに
ショッキングなニュースがありました。
あのイルカたちは日本から、ウクライナやロシアに輸出されていると。

なんとミサイルをくくり付けられた、あの子たちは
この国の野生のイルカたち。

あまりにも理不尽すぎて、どう考えたらよいかもわからなくなります。

少し前に南極の水を授かりました。

クジラやイルカ族からメッセージを受けた世界のマスターたちが南極に集まり持ち帰ってきた水、
北極から地球の軸を通って南極に滲みだしてきているという水。

これまでクジラやイルカたちが地球の水を還元してきたそうですが、
もう限界、というメッセージをマスターたちが受けとり、
そのメッセージがはいった南極の水を世界中に分配している、という、それが廻ってきたのです。

それはもちろん飲んでもよいのですが、
なるべく地球に還っていくよう、まわりの水のめぐりのサイクルに入っていくよう、
海や川、田んぼ、畑、生活排水のパイプの中、猫の飲み水などに入れて
少しでも、水が甦っていけばいいなと願いながら使い、周囲の人たちにお分けしています。

クジラやイルカや魚たちは海しか生きる場がない、
でももうそこは浄化できないほど汚れている

それだけでもヒトの罪は重いのに
さらに彼らを戦争の道具として使っているなんて。

海の中に入ったら、イルカたちにメッセージを送ろう、
遠いけど届くかもしれない、
そんなことしかできなけれど。

人とイルカたちはもっと、素晴らしいことで協力していく関係です。
こんな悲しいこと、もうやめてください、と願わずにいられません。

*
そして、沖縄ではまたしても、ジュゴンの棲む美しい海が軍事のために埋め立てられようとしています。

ヒト科のわたしたちは、もう引き返すときが来ています。

軍事に時間を使うことではなく、
他の種族を尊重した共生を地球規模で考えていくことが、
おのずから平和をもたらすことと信じています。

xusa
  1. 2014/08/31(日) 00:35:26|
  2. 動物

天地はじめて寒し



あっという間の夏

今年は8月にはいって富士山がよく見えました

大気が澄んで星もよく見えました

ペルセウス流星群の流れ星もよく降りました

静かな夏でした

これから浜へ降りて、ビーチでのステキなライブを聞いてきます

よき夏の終わりをおすごしください

xusa
  1. 2014/08/30(土) 17:38:30|
  2. 七十二候

柿渋づくり

しぶ0

毎年、自家用(わたしはおもに雑草園のデッキ塗り)に落ちた青柿をしぼって、発酵させない柿渋をつくっています。ちょこちょこっとやるには、落ちたものをみつけたら、しぼって、その汁をデッキの板に塗る、という、なんとも何気ない季節のふるまいなのですが、今年は久しぶりに同胞数名で渋づくり。

というのも、以前お世話になった京都は山城の柿渋屋さんからおもしろいお話をきいたから。
そのとみやまさんの現社長さんが、パンフレットかwebか何かにmusiの書いた文をつかうということで問い合わせをいただいて、そのときに雑草園にある小さな、熟しても甘くならない豆柿のことをお話したら、
「それはとても貴重な渋とり用の豆柿です。わたしは今それを守る活動をしています、大切にしてください!!」と熱く語られたのです。わたしがお世話になった先代から代替わりして、今はその姪ごさんが現社長。

くだんの小粒柿、どんだけ干しても、あまくならないんだって! わたしは干したら、何個かはあまくなったけど、どうして??って、不思議に思っていました。やり方がまずいのかなあと。
そういう柿だったのです。

しかし、小さいので、集めるのが一苦労。
しかもしばらく採ってなかったので、木がのびて、手持ちの高枝伐りもとどかず、木登りもちょっとできそうになく。。。右往左往していたら、となりのみさちゃん登場。昭和16年生まれの男子。
「腰がいてえからよう、登れねえよ」とかいいつつ、長い竹竿をつくってくれたのです。
その華麗なる動きといったら!
「性のいい竹をえらべ」といわれ、もたもたしてたら、腰がいたいとかいいつつ、さっさとマダケの丘まで登ってきて、鉈でさくさく枝をおとして、あっというまに「えーーこんな長い竿を!」という竿をつくり、それをあやつって高所の柿をとったのです。
かっこよすぎ!
「地面にたてれば高いとこのもとれるべよ」
竿をもつんでなくて、地面をささえにしてあやつるのです。
子供のころからやっているんだって。
遠目もすごくきくみさじじい。

きっとこういうことの上手なじいさんがたくさんいるはずなんだけど、みさちゃんみたいに披露できないんだなあ。
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しぶ4

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青柿というだけあって、青く発光しています。
中くらいの半渋柿もまじってます。

musi
  1. 2014/08/26(火) 18:03:31|
  2. 季節のしごと

足の日 草舟にのって

きのう8/19日は足を感じる一日でした。
(819で俳句の日の一日の方もあったようですが、こちらはさしずめハイクhikeの日でしたね)

「おしゃれは足もとから」といわれますが、musiはそれがなってない。
もともとが、おしゃれではないので、足もともなにもあったものではないのですけど、
人をみていて、足もとが決まっていると(たとえ、ほかがどうだとしても。。。)、すかっと決まるなあ、と思っていました。
自分は歩き方も立ち方もどうもおぼつかない、とコンプレックスがあります。

という前提あっての、昨日の草舟でのサンダルづくり。
てのひらワークスの小林さんに、足のかたちをよく見ていただいて、白鞣し革でサンダルをいっしょにつくってもらったのです。
ワークのあいだ、わたしの中には、もういちど、赤ちゃんがすっくと二本足で立ったように立ちたい、との願いがむくむくとわいてきました。

裸足でどこでも歩けてへっちゃらな人には、もうこの人生ではなれないのだろうけど(まだ希望は完全になくしていない)、
裸足感覚で履ける靴をめざしている小林さんという人とあえたことは、大きい。

musiがこれまで知っている作家でも職人でもない人、
靴をつくる人、いや足をつくる人?
土台を用意する人なのかしら。
カテゴライズ不可能の、可能性!

サンダルをつくったあとは、その足を夜の海と砂にさらしました。

主催してくださったxusa矢谷左知子さんは、場をととのえて、かわいい草ランチとおやつを出してくれました。
ありがとうございました。
わたしたち5人が革を彫っている午前中、キッチンでずーっとごはんをつくっている音がしていて、
感謝の気持ちでいっぱいでした。

草の舟にのって、わたしたちどこまでいったのかしら。
そういえば靴も舟の形みたい。
サンダルは筏っぽい。

グラウンディングの秋へ。
そっか、これがこの夏のmusiの脱皮なのかも。

くつ0

くつ1
小林さんの手。

くつ2
白鞣しの革テープをセットしたところ。姫路でつくられている牛の革です。

くつ4
靴底をはります

くつ5
かかとをつけるときに小林さんがそのひとの足やからだのクセをチェックしてくださいます。

++++
草舟での夏のワークショップ、
お近くの方はもとより、遠方の方も、この夏に海に近づいていない方は、ぜひぜひご参加くださいませ。
8月はまだお席があるようですよ!

くつ6
わたしたちが足のことをやっているあいだ、左知子さんとお友達はゲットウや竜舌蘭を裂いて、紐を綯っていました。足を上手につかいます。

musi
  1. 2014/08/20(水) 07:43:30|
  2. からだとこころ

仲良しの蝉

ある夜、二匹の蝉がじゃれあっているように、外でばたばたやっている。
「遊んでるみたいだねえ」

朝になって、あきさんが、みつけてきたのが、この抜け殻。

ふたりせみ

ふたりいっしょに脱皮したんだあ!
土の中でもいっしょにいたのかしら。
オスとメスなのかどうかわからないけど、おっかけっこしていたようでした。
まあ、仲良しがどうかもわからないけど、ともかくも並んで次の世界に抜け出した蝉。
土の中ではどんなコミュニケーションをとっていたのだろうか。
もそもそ土からあがって、
もそもそ、木の葉の裏にたどりついて、
もそもそ古いからを脱いだ様子を、想像している。

それにしても、このわたしの抜け殻はどこにどうあるのかしら。
いやまだ抜けてない?

春から夏はすべての虫の脱皮の季節。
今年の夏も脱皮できなかったって?
いや毎年まいとし、何度でも脱皮するって?

夏は脱皮の季節よ、まだ間にあうわ!
(つかぴ調)

冬になったら脱ぎたくても脱げないから
さあ、脱ごう!

musi
よく見ると、もう一匹のぬけがらが、ふたり蝉の上方にあります。
ちいさな白いの。この葉っぱは脱皮の舞台でした。
  1. 2014/08/17(日) 20:50:51|
  2. 季節の草虫

8月の草講座

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8月の草講座

立秋を過ぎ、まもなく処暑、
草たちもしだいに穂をつけ始め、秋の用意をしています。
夏の間は暑いので、外作業はおやすみしていますが、
9月以降、また草で染めたり、綯(な)ったり、織ったり、草籠(かご)を編んだり、、
そんな秋の草講座を予定しています。

今月も室内の草仕事。
わたしたちが気がついていないだけで、植物たちは深い智慧のなかに生きています。
身の周りに生えているヨモギからのモグサつくりや、日々の暮らしの中での草の用い方、
食しかたなど、身近な草から授かるたくさんの実践的な「草のおしえ」をご一緒しましょう。
夏草の気配を浴びにお出かけください。

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「草のおしえ
 =野生のよもぎからモグサつくり・日々の薬草・草のお茶=」

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わたしたちのすぐそばに生えてくれている野生の草の力は、
市場で売られているものとは比べ物にならない力を秘めています。
まったく違う力を持つ、天然のモグサをつくってみましょう。

日々の暮らしの中で取り入れている、草から作った役にたつもの
(虫刺され薬・歯磨き粉・ヘアローション・化粧水など)のご紹介も。
草弁当や草茶をいただきながら「草のおしえ」のお話をシェアしましょう。

【日時】8月23日(土)10:30-14:00
【場所】草舟 on Earth
【お代】3500円 (草弁当・草茶つき) 要予約 
  * 草弁当とは、完全菜食弁当(ヴィーガン対応)、近くで採れた野菜や庭の野草を用いてつくります。


*お申し込みはこちらのメールフォームよりお願いいたします。
  1. 2014/08/15(金) 19:18:55|
  2. xusaのしごと

草の布のおはなし 苧麻布 「海辺の草こよみ」連載より



連載中の湘南のwebマガジンBRISA記事
苧麻の糸つくり、
苧麻の布について
少々書きました。
よかったらお読みくださいませ。

R0011725_2.jpg 草星小

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xusa
  1. 2014/08/14(木) 22:10:03|
  2. xusaのしごと

ムシノシラセ

虫の知らせをシンクロというのか、ムシンクロというのかわかりませんが、
虫も草も世界の様子を、いろんなかたちでしらせてくれます。
ムシンクサなんです。。。

musiも今回は虫の画像をアップしようと思っていたら、シンクロでxusaさんも虫!
しかも、カマキリは、よくこのブログをみてくださっている友人が、苦手、なので、出そうかどうか躊躇していたのに、再登場のブルーかまきりが
どーんとでていて、苦笑いというかにっこりというか、
友人の「あのブログ、かまきりがよく出ますね」というおびえた表情を思い出して、ひらきなおりました。

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ピンがぼけてますが、つぶらなひとみがかわいいチャバネゴキブリ
屋外で見るゴキブリのみずみずしさ

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トゥルシーの上にいます。葉をかじったのは君ですか?
ゴキブリと人間は趣味が似ているので、競合してしまうのです。
もっともわたしらはあとから来た生き物ですし、先にいなくなる生き物なんでしょうが。

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musiの恋虫、ひらたさん。ヤブランの花の蜜をめぐって、蠅のような虫(ってひらたさんも蠅のようですが)、とつんつんやりあっていました。

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ヒラタさんより小さな虫のほうが先にいたのに、ヒラタさんが横取りしました。

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ちびっこのかまきり

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逆さに歩けます

土用干しの季節になると思い出すのは、
はじめて田んぼの土用干しをしたときに、xusaさんがおたまじゃくし救出に全力を尽くしたこと。
けっきょく助けだせなかった子もいたので、musiはそれ以来土用干しはやめました。
最後の刈り取りのときだけにしたのです。
水を急に抜くと、おたまじゃくしの中には水口にさかのぼれなく、その場で干上がってしまう子が出ます。
今年もたくさんのおたまじゃくしがその憂き目にあっているでしょうが、それでも生き残った子たちが、次の命をつなぐのでしょう。

蛍がもっと増えたらいいなとはじめた稲作で、
たしかに水辺の生き物のゆたかさをまじかに感じられました。
でも、とても人工的な水田は生態系をある意味かく乱しているのだと、思い知りました。

やがて陸稲に挑戦し、けっきょくいまは米づくりはしていません。
自分には、稲作はむいていないようです。
ありがたいことに、虫の数ほど人にもいろいろあって、稲作がむいた性質の方もいます。
そんな方たちがつくったお米をときどきいただいてます。

musi

  1. 2014/08/07(木) 10:20:58|
  2. 季節の草虫

団子虫坂



海辺の山岳地帯のうちは
世間に通じる細い山道に出るまでも、長いアプローチがあります。

そこを蜘蛛の巣を顔にひっかけたりしながら、ヨロヨロと抜けて、山道の急坂を上がる途中には、
いつもウジャウジャの団子虫坂。

アリや団子虫や、小さなカタツムリ、
いつも踏まないよう、よけて歩くようにしていますが、
この集会状態は至難の技・・
スラックラインのつなわたりで鍛えたバランス感覚を駆使して
つま先で歩いたりしています。
それでも毎日たくさんの小さな虫たちを犠牲にして生きているのは明らか。

そんな虫たちのことを最近の連載記事に書きました。
虫たちの写真も見ていただきたいので、自分の記事を転載します。

「海辺の草こよみ」

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カマキリはいつだってファイティング・ポーズ

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草も好きですが、虫も好きです。
と言いますか、この星の生き物のことは、だいたい好きなのです。
唯一、蚊だけはいまだにごめんなさい、でやっつけてしまいますが、
嫌われ者の、あのゴキブリでさえ、おぼれそうになっていたりすると、思わず助けたり
ミミズやヘビも道ばたで弱っているのに出くわすとレスキューしてしまいます。

団子虫やアリも歩く時には、出来る限り踏まないようにしているのですが、うちの山道にはなにせ多くいすぎます。
そんなとき、スラックライン(ツナわたり)で鍛えたバランス感覚が役に立っています。
とはいえ、歩く度に小さな生き物たちを無数に犠牲にしてはいるのですが。

庭に住むトカゲやヘビたちもいとおしいです。
開発が進み、草原がどんどんとなくなって、コンクリートで覆われてきたなか、
生きて居てくれるのがうれしいのです。

虫は何と言っても、その形態、造化の妙に、時に釘付けです。
こんなに小さな生き物の中に、人間など及びもつかない能力や美しさを見いだすことができます。

家の外にも中にもいろんな虫が訪れてくれるのですが、
あわててカメラを取りに行って、戻ったときにはいなかったり、
動くのが早くてピントが合わなかったり、
写真に残っているのはほんのわずか。
虫を撮るというのは、まったく運まかせです。

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命の終った玉虫がいました。
玉虫のこの色はいったいなんでしょうか。
金属のようなレインボウカラーには自分の中で、すごい!すごい!の連発です。
いつまでも見飽きません。

蝉もおどろくほど美しい色で出来上がっているのですね。
宝石を象嵌したトルコの宮殿の一部のようです。
いえ、宮殿がまねしたのですね。

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イモムシもインパクトあります。

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こんなのや

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こんなの。

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極小サイズの虫たち、
いったいあなたはだあれ?と聞きたくなる子たちが
ぴょこぴょこと歩いています。
みな、それぞれの生の時間を、まっすぐに生きている。

「一寸の虫にも五分の魂」
日本のことわざには、虫など他の生き物に対しての
なにげないけれど愛のある眼差しがあるようにおもいます。

子供たちの、命を軽んじた事件のニュースや、
世界中から届く、動物虐待に対する署名の記事など、
その度に心を痛めていますが、
今私にできるのは、そうした署名もしながら、
自分の周りの生き物たちに、精一杯の愛を注ぐことです。

虫いっぱいの夏、
目の前の生き物との遭遇に、心ときめかす日々哉。

xusa


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  1. 2014/08/03(日) 13:13:27|
  2. 季節の草虫

苔時間、杉時間

小杉ゴケ

のりちゃん3

画像はいずれもムシメガネさん。
先日、猿山修さんのお話会をしたときの様子と、コスギゴケ男子です。

ひさしぶりに月刊杉に寄稿しました。
今回はスギとコケという特集
石田紀佳は、その関係を服部植物研究所公開のエピソードを交えて書きました。
どうして私が服部研のキュレーターをすることになったか、猿山さんに内装デザインなどをお願いしたかにも触れました。
理事長の南壽敏郎さんは、杉山がコケの研究費になったことを書いています。


musi
  1. 2014/08/01(金) 21:52:55|
  2. musiの仕事