草暦 四月
「小さき虫の しごと賢き」
今日も家に続く山道の簡易舗装のアスファルトの上では、小さな二匹のアリが、死んでしまったミミズをえっさえっさと運んでいました。
自分たちの何十倍もあるミミズを、たった二匹で。
足並み揃えて、方向を違わず、
意思の疎通も完璧なアリの働き。
何気ない光景ですが、あらためて驚嘆です。
庭には髪切虫もよく現れます。
数種類はいるでしょうか。
あまりにも美しいので、写真を撮ろう、と構えても速い速い、
イソイソと、まるで日がくれる前に用事すませなきゃ、と焦ってるよう、でもどこか無駄な動きがご愛嬌な彼らです。
この庭は蝶の道にもなっていて、
必ず西の方角からヒラヒラ飛んできて、南に抜けていきます。
その逆はありません。
うちでたくさん花の蜜を吸ってしばらく遊んで。
花から花へのその飛翔の軌跡を追いかけるうちに、こちらも軽やかな心地になります。
植木鉢を退けると、その下には必ずムカデやヤスデやだんご虫がコンニチハ。
みんな暗いところでのんびりしてたのに、いきなりの日差しにアタフタ大慌て
ミツバチや熊ん蜂やアシナガバチ、ハチドリみたいなホシホウジャク。
みんな忙しそうです。
家の中にはさまざまな蜘蛛たちも・・
地球上で一番数の多い生物が虫たちといいます。
こんなに小さいのに、その仕事たるや、偉業といってもいいほどです。
虫たちがこの世界をせっせせっせと護ってくれているのだなあ、と、
そんな彼らの営みに敬意を込めて。
虫の季節が始まりましたね。
xusa
矢谷左知子
- 2020/04/30(木) 19:57:28|
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