草虫こよみ xusa musi coyomi

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こんにゃくと紙風船

おばこん

今月号のソトコトにコンニャクのことを書いた。その中で第二次世界大戦末期に手漉き楮紙にコンニャク糊を塗ってつくった「風船爆弾」が兵器として大平洋を渡ったことに少し触れた。それに触れた理由は、愛すべき楮の紙とコンニャクをつかった風船はできれば平和のためにとばしたい、といいたかったからだ。
物事の進行はシンクロする。
そういうコラムを書いているあいだに、紙漉きのリチャードフレイビンさんから小川町での「風船爆弾」用気球紙づくりについての生き証人がいるから、インタビューにいかないかと誘われたのだ。
このインタビューに先立つ話は、前にリチャードさんがオークションで落とした戦前の手漉きの紙が、偶然気球紙だったことにさかのぼる。たぶん穴があっりしてはじかれたものが雑物屋さんに眠っていたらしい。ほぼスクエアの形が普通の手漉き紙と違うのでピンときたそうだ。わたしも1枚わけてもらったが、薄くてきれいな紙。まだコンニャクで張り合わせる前のもの。上等な和紙って感じだ。こんな美しいものが、兵器になるなんて。。。

小川町の図書館で風船爆弾についての資料をあつめて、この正月に目を通した。結果、風船について知るというよりは、戦争の異常さをただただ感じるだけだった。
戦争末期、若い娘たちがヒロポンを飲みながら、紙をはりあわせて、巨大な風船をこしらえる。象徴的に喜劇と悲劇のないまぜになったあまりにひどい事実。
お国のため? SO WHAT!! 
いまも同じようなことがおきている。ただ自分の身にあきらかにあらわれていないだけ。

集団行動のおそろしさ。人にだれしも互いに助けられてしか生きられないけど、ひとつの考えをおしつけられるのはご免だ。

生イモコンニャクづくりの季節、紙漉きの季節です。 musi
  1. 2009/01/03(土) 17:27:52|
  2. 季節のしごと