草虫こよみ xusa musi coyomi

:::::::::::::::くさ むし そら うみ つち ひかり

千年の命

その姿をまだ目にする前から、バクバクと心臓が大きく鼓動する。
神社脇に車を停めた時点でもう胸は波打っている。
また会いにくることになった千年の大樟(クス)。

巨樹。
私が心から畏れるもの。
身体の底から震撼するもの。
あまりのことになかなか会いに来れない。

今回友人を案内することになり、久しぶりに訪れた。
車を下りて境内へ、
すでに胸はバクバク・・
こわいものがこれといってない私、これほどのものを他に知らない。
こわい、というのとは違う。
計りしれない時間がつくりだした自然のエネルギー、霊力にただもう圧倒されている。
ひれ伏す、畏れ敬う、という体験はこれまでにないが、まさにその気配。

ふりむくと、
そこに巨体

IMG_5524_2.jpg

ああ、また会いに来ました。

千数百年を生きてきた大クス。
異形のその姿は木という形のまま木を超え、すでに神の域にいる。

神と向き合う畏ろしさ

相手のあまりの大きさと、刻んだ時間の膨大さに、心臓はドクドク、
相対しているうちに頭もしびれて、いっしょに行った友人共々ズキズキと頭痛。

それでもうれしい。
私はうれしさに打ち震えている、
こんなにも畏ろしいものが千年の時を生きていてくれる。
千年を生きて木霊になった。
むかしむかし、確実にこのクスにもふた葉のころがあったんだな。
そしてもちろん、今ふた葉の木の芽の中には、この先千年を生きるものもいるのだろう。

千年を生きる、
それはどんな心地だろうか。
この樹はそれだけの時の量を知っている。
途方もない時間、
それだけを生きろと言われたら果たしてどんなだろう。

巨樹の周囲をゆっくりまわり、クスと繋がってみた。
手を拡げ、樹からの気をいただき受け止めて深呼吸を何回かしてみる。
すると、ドクドクしていた心は、なんと、さあっと潮が引くように落ち着き、心臓は鎮まり、頭痛も見事に消えたではないか。

老クスとつながったんだ。
あまりの畏れ多さにいままでチャンネルを合わすことができなかっただけ。
気功の呼吸を静かにとりいれてみたら、あっという間に同調することができ、気はめぐりはじめた。

木=気
だろうか。

大きな大きな静けさとおおらかさ

千年間の重みが刻む外観とはうらはらに老クスの本性はかろやかだ、と思った。
そう思ったとき、中の洞(うろ)から、トボケた顔の猫がひょっこり顔を出した。
クスは千年以上いろんな命にその身を提供してきたにちがいない。

木は地の生命力や水を吸い上げて自分に取り入れながら、通過させ、その気を天に抜けさせる。
天からは光を受けて光合成。
この星の生命体として、かなり理想的な循環のできる種族かもしれない。
だから生命のなかでも最も長生きなのだろうか。

やっと自然な心地で向き合えた老樹
次に会いにいくのが楽しみになった。
ゆったりと日をおいてまた巡りあいたい。  xusa
  1. 2010/12/18(土) 23:14:11|
  2. 自然環境