草虫こよみ xusa musi coyomi

:::::::::::::::くさ むし そら うみ つち ひかり

失せもの

子供のころから忘れんぼうのクセがあって、大人になってもなおらない。
というか、気をつけようという意識が薄いのだと思う。
落とし物もよくする。
でもこれまでたいていの落とし物はでてきたから、
今回も、どうせ出てくる、とたかをくくっていた。

岡山へ行く道中で衣類布類洗面道具一式をいれた袋を、JRの電車の網棚においたままにして、
それに気づいたときにはもうひきかえせない時刻だったのでした。
まあ、飛行機の出発時刻に間に合わせる、という選択をしたのです。
冷や汗をかいたけど、切符はもっていたので飛行機に乗れて、
気持ちをきりかえたのんきなmusiは身軽でいいなあ、くらいな気分で昨夜までいたのでした。

ところが、いつもなら「ありました」といわれるところが「今の時点であがっていなかったら、これまでの事例ではもうあがってくることはありませんね」と宣言されたのです。
ha-
こんなふうにあっさりなくなるのだ。
潔く、忘れよう、と頭では決めるのですが、なかなかたちきれない土曜の雨の昼下がり。。。

実は、もっとも大切な布類、手紡ぎ手織り、手縫いのものばかりを入れこんでいた自家製ショルダーバッグだったのです。。。

けれども、あの津波で大切なものばかりか、人までもっていかれた方々は、
わたしどころの胸騒ぎではなかったのだなあ、と今さらながら、人ごとだった自分に気づく。
もちろん今でも人ごとなんだけど、ごめんなさい、という気持ちでいっぱいになる。

そしてまた、あの布たちを見せびらかそう自慢しようとしていた自分のあさましさ。。

失せものは、なくしたぶんだけ、何かが入ってくるみたい。

それに幸運なことに、イノチだけはまだ落していない!
でも。。。もしかしたら大切なものを忘れているかも、
と足下をみつめ、ワサワサ過ごしている自分の惰性に、そろそろけりをつけるころなのだ、とはっとする。

(なのにまだまだ未練はあって、やっぱり交番にもとどけよう、とクヨクヨしているのですが。。。)

このワサワサクヨクヨは更年期の通過儀礼だろうか、とも感じる。
48歳になったmusiは、体が違うステージにいくのだから、心だって違うステージにいくはずなのだから。
少しずつ変化していく体が、さっぱり更生される日へ、
心と体が少しずつずれていったりきたり交叉しながらも、確実にその日にむかっていっているのだろうな。
思春期のときはそれを意識することができなかった。
そういうことがおこることが恥ずかしくてイヤだったというのもある。
今回も恥ずかしさはあるし、ある意味自然死には近づいているから恐れもあるけど、タップリ味わってみたい。

落としもの、忘れものには、こころくばりを。

musi

  1. 2013/10/05(土) 12:21:49|
  2. 徒然