草虫こよみ xusa musi coyomi

:::::::::::::::くさ むし そら うみ つち ひかり

12月の熊

新月と冬至の重なる朔旦冬至があけ、光がピカピカに甦ってきました。
月の暦での新年はまだ先の2月19日なのですが、
それでも国中がいったんお休みをする、このお正月の気配は特別。
冬至が開けたばかりとあって、太陽の輝きも若々しい気がします。
いよいよ新年もすぐそこですね。

今朝、海辺で渡り鳥の大編隊の到来を見ました。
刻々とそのかたちを変えながら全体がひとつの生き物のようになって、冬の真っ青を空をひたすらに一丸となって横切ります。
後ろのほうに遅れて一羽、二羽、懸命にやっとついて飛んでいる小さな鳥を見ると、ほんとうによく来たね、と胸がいっぱいになってしまいます。
君たちはいったいどこからきたの。
海を越えて、北から何千キロもを飛来するものたち、
その飛び立つ刻をどこで知るのでしょう。
仲間たちと飛び立つのだ、と、どのように伝え合うのでしょう。
懸命に寒い季節を生きていく動物たち。

山では今年ドングリが不作で、熊たちはお腹がすいて冬眠できず、次々と里に食べ物を求めて下りてきては仕留められていると聞きます。

草暦、12月にはいつも熊が登場します。
12月12日は七十二候の「熊穴にこもる」という季節の印しがあります。
いつもそれを記載する度に、いまのこの国に熊さんたちが入る穴はあるのか、
熊の暮らしはどうなっているのか、とても気になるのです。
海辺で暮らしていても、この時季は山の生き物を思う、
七十二候のなかでも、とくに切実に感応してしまう、この言葉。
この四年ほどの12月の頁はすべて熊さんのことになっています。

ピクチャ 6 ピクチャ 7 くま 11 ピクチャ 10

人間界では年末年始、おいしい御馳走に囲まれほんとうに幸せな日々です。
でもそうではないものたちへの想像力はいつも失わずにいたいなと思っています。
その象徴的な存在である、この国最大の野生の生き物。
共存の道を探っていきたい、と願う毎年の年の瀬です。

熊だけでなく、厳しい環境のもとで生の営みを続けていくすべての生き物たち、
すべての人々に幸多かれと願わずにいられません。
この恵まれた温暖な地域に住む私の想像の及ぶかぎりに。

皆さま、お幸せな年の終わりを
そして素晴らしい一年のはじまりをお迎えください。

きらきらの光の季節の到来です。
たのしい冬でありますように。

今年もありがとうございました。

xusa
  1. 2014/12/31(水) 20:55:15|
  2. 草暦