草虫こよみ xusa musi coyomi

:::::::::::::::くさ むし そら うみ つち ひかり

ゆきさんのことば その2

「そりゃあ、お金もかかるし、家にいたいんだけど、息子たちが、心配だっていうからさ、行ってるよ。心配させたくないからねえ」
おばさんは週のうち、4泊5日で介護老人施設に泊まっている。
でもそうとう元気なので、施設では洗濯物をたたむ手伝いをしているそうで
「ゆきさんには、お給料払わなくちゃ、っていわれるけど、わたしそんなのいらないの。だって自分のためにしているんだから。なんにもしないとぼけちゃうからねー」

こんな元気なゆきさんだけど、おじさんが亡くなって、しばらく息子さんとこにいってらして、帰ってきたばっかりのときは、よたよたで、頭ももうろうとしてらして。
家人と、おばさんももうすぐいっちゃうんではなかろうか、と話したくらい。

それが、家にいて外に出てるうちに、みるみる復活して。
そしてしばらくして、家族のすすめで、ホーム暮らしをするようになって、わたしは少し心配していたけど、
暮らしのリズムをご自分でしっかりつかんでいる。
(孝行息子が、親を家に呼んで、老いをすすめたって話はよくあるそう)

一度、ご両親のことを聞いたら、
「里の親が具合悪くなってね、お金がないから、バスになんてのれないからよ、子どもをおぶったりして、歩いていったから、間にあわなかったよ。」
一時間近く歩いての里帰りだったそうです。

今日、久しぶりにゆきさんに会って、縁側でアイスキャンデーをいただきながら、お話を伺っていると、人生について、歴史について、社会のありようについて、現実として身にしみる。

土と生きてきた人の潔さに、まだまだ、まだまだ、わたしは及ばないけど、
学びの途中をあきらめない。


musi
  1. 2015/08/16(日) 22:49:03|
  2. 自然環境